Vapeリキッドを自作する3 ~香料について 主に選び方など~
Vapeのリキッドは香料や甘味料、清涼剤などを使って「味」らしきものを付けることができます。
甘みと清涼剤については別記事を参照してください。
ここでは主に風味をつける香料について紹介します。
味?風味?
味付けをするといっても、実際にケーキ味のリキッドやタバコ味のリキッドができるわけではありません。お祭りの屋台のかき氷のように、色と風味をのせて甘みを足したものを食べると、「なんとなくコーラ(メロンやストロベリー)味のかき氷を食べている」という気がするというものと同程度です。
私たちの周りには食品添加物によって風味づけされた食品や飲料がたくさんあります。最も分かりやすい例は、フレーバーウォーターでしょう。色は水と変わらないのに紅茶の味がしたり、ブドウの味がしたりする、あれです。手作りとはいえ、自宅で焼くケーキにもバニラエッセンスを入れたりします。こうして私たちは香りを味と感じることがあります。これを利用したものです。
ただし実際に舐めたときに味を持っている香料もあります。ほとんどは甘味料の味ですが、それ以外のもの(スパイスなど)も存在します。
購入する香料を選ぶ
ここが一つのハードルになるでしょう。
ほとんどの人がはじめは「〇〇ブランドの●●というリキッドに似た味を安く作りたい」といった入口を持っていると思います。販売されているリキッドを模倣したレシピもたくさんあります。これらはクローンと呼ばれます。
一番いいのはレシピサイトで人気のレシピを探します。少々まどろっこしいのですが、人気順に並べ変えて上から一つ一つレシピの内容を見ていきましょう。あなたはストロベリー味のものが吸いたいですか?アップル味やメロン味やマンゴー味のものが吸いたいですか?それともタバコ味? もしもすでに販売されているメーカーの模倣品を作ってみたいのであれば、「クローン」と書いてありますので、それを探します。
レシピの内容を見ながらそれぞれ自分が吸ってみたいと思うレシピを2~3つ選びます。これらに使われている香料の数は、おそらく15~20本くらいになるでしょう。これが最初に購入すべき香料の数であり、あなたば最初に持っておくべき香料です。
何故香料がたくさん必要なのか
香料単品で吸うことはもちろんできます。それで満足であれば、そこがゴールで何の問題もありません。
しかし、実際には一つの香料……例えばアップルをより引き立たせるために、サポート香料としてストロベリーやキウイなどを少量加えてあるものがほとんどです。あるレシピではアップルを引き立たせるために、ストロベリーとキウイよりがアップルより大量に混合されています。実際にそれを作って吸ってみたのですが、もう本当に爽やかでジューシーなアップルです。ストロベリーやキウイは一切感じませんが、裏側にうっすらと紅茶のような渋みがある香りを感じることができます。
こういった香りが層を作っているものをレイヤーと呼びます。
このレイヤーは同じフルーツ同士を組み合わせるだけであはありません。例えばストロベリークリームやマンゴークリーム風味のものを作りたいとき、サポートとなるフルーツの香りの香料に加え、クリームやクッキーの風味の香料を足していきます。そうすることで、香りに一体感を持たせたり、全体を包み込んで滑らかな風味をもたらしたりします。これらは設計と呼ばれ、開発者は香りを設計して香料を投入し、製品を作ります。
ではレシピから入れたくない香料を勝手に抜いていいでしょうか? もちろん抜けます。しかしはじめは悲惨な結果を招くことが多いでしょう。初心者には何を抜いていいか、何を置き換えることができるかということが理解できないからです。
これがある程度の数の香料を購入しなければならない理由になります。