Vapeリキッドを自作する2 ~ベースリキッドと甘味料とメンソール~

必要なものはまとめましたので、ここでは購入に際して考慮した方がいい分野について、もう少し詳しく説明します。

 

必要なもののまとめはこちら

zakvape.hatenadiary.com

 

PGとVG

混合液の購入の方が普段使いには便利です。しかし飽和メンソール(後述)やステビア汁(後述)を作る際に、PG単体のものがあった方がいい場面が発生します。

メンソールが必要ない人にはPG単体は必要ありません。

しかしながら自作に精通してくると、PGとVGのバランスが出来上がりのリキッドの味に影響を与える事にも気づくようになります。よって、慣れてきたころ(混合液を一本使い終わった頃)にPGとVGを別々に買うなど、工夫をした方がいいと思われます。

 

またクラウドチェイサーと呼ばれる爆煙を求める人たちは、ひたすらVGだけを吸います。ミストをたくさん出したい人はVGの量を多めにするか、VGだけのものを別途購入した方がいいでしょう。

PG for Liquid 330g(330ml) 【99.9%PG】

 

甘味料

ほとんどの市販リキッドに何かしらの甘味料や甘味料の代わりとなるフレーバーが使われています。甘いものが嫌いな人でもひとつはあった方がいいと思います。甘いジュースを作るためではなく、他の風味を上げるために使われていることも多いからです。

おそらく特に甘さに興味がない人も、ニコチンや香料を購入する際に合わせて2~3種類の甘味料を買っておいた方がいいでしょう。TFAでいえば、スイートナー、コットンキャンディ、マシュマロの三つがそれにあたります。ほとんどの甘味料はスクラロースかエチルマルトールをPGに溶かしただけのものですが、口の中に感じる甘みの広がり方が違います。とりあえずはリキッドに加えると、甘くておいしくなります。市販のリキッドには多量の甘味料を使った製品がほとんどです。また、甘みの少ないリキッドにもある種の甘味料を加えることによって、全体のまとまりを出したり、香りと香りを繋ぐ橋渡しのような役目を果たすこともあります。レシピサイトを参考にしながら購入しておいた方がいいでしょう。完全自作レシピの場合でも、メンソールに甘味料を加えると歯磨き粉のような甘みのあるさわやかさを感じることができます。

 

Vapeを始めてから気づいたのですが、おそらくgloの根元に入っているカプセルにも何らかの甘味料が確実に入っていると思います。

ただしPODや交換用コイルを利用している人は使う甘味料の種類や量によってPODの寿命が多少縮まりますので、理解したうえでご利用ください。

 

スイートナーは香料会社各社から出ています。

The flavor appearance(TFA)

Flavor West(FW)

Capella(CAP)

などをはじめ、いろいろな会社からsweetnerの名称で出ています。ethylmaltol という名前で売られていることもあり、単純にスクラロースかエチルマルトールをPGに溶かしたものです。スクラロースをエチルマルトールにはそれぞれ特徴があり、甘さの感じ方が違います。また、エチルマルトールは周囲の香料を吸い込んでしまう傾向にあるため、フルーツ系には向かなかったりもするそうです。スイートナーについては様々な海外記事とYoutubeの動画を参考にしました。すべて英語ですが一番わかりやすかった動画を置いておきます。


4 Eliquid Sweeteners Head to Head Review [Sucralose, Stevia, Erythritol, Ethyl Maltol]

 

いろいろな香料会社からスイートナーとして発売されいますので買えばいいのですが、ステビア(粉末)を使うこともできます。甘味料は原料によって味わいや鼻に抜けるときの風味などがそれぞれ違います。コストパフォーマンスはさほど良くないのですが、スイートナーとしてはステビア原料のものは少量で強い甘味が出ますので、一応紹介したいと思います。

 

作ってみました。材料はiherbで購入しました。

jp.iherb.com

ステビアはPG100%でなくても溶けますので、PG単体を買う必要はありません。ただし、VG100%の場合、カビが生えてしまう可能性がありますので、ある程度PGが入った混合液などを利用することをお勧めします。

スケールの上にボトルをのせ、Tareボタンを押してメモリを0にします。

10gのパウダーをボトルに入れ、Tareボタンを押して再度メモリを0にし、PGかPGVGあるいはVGを10g注ぎます。振っても大して溶けませんので、そのまま1日~2日放置しておきます。

これで出来上がりです。

一滴……あるいはもっと少ない量を手の甲などに出して舐めてみてください。恐ろしく甘くて気分が悪くなります。……気分が悪くなることを勧めなくてもいいですね。興味がある人だけ試してみてください。

 

甘味料は多すぎるとガンクがつきます。ガンクとは熱を発生させる針金類のものに甘味料や香料があたって焦げてこびりついた状態のもののことす。交換式のコイルヘッドやPODを使っている場合、焦げるとそのコイルはもう使えなくなってしまいます。コイルを手巻きするタイプのものでMODを使っていれば、ドライバーン(空焚き)してコイルの汚れを燃やしてしまい、コットンを新しくセットすればそのまま使えます。

これは筆者の体感ですが、ステビアは低いW数だとあまり目立たずガンクも付きにくい気がします。高いW数で焚くと、強烈に甘くてある意味ほかの甘味料では出せない、独特の甘みが口いっぱいに広がります。

 

因みにiherbではVGも買うことができます。PGとVGを別々に買おうと思っている人は、こちらも試してみるといいかもしれません。473mlで$6.60で初回利用で10%オフ、その他時期によってクーポンコードが発行されますので、為替レートによってはアマゾンで買うより少し安いかもしれません。

jp.iherb.com

 

飽和メンソール

メンソールとは薄荷のことです。しそ科の植物からとれるすーすーする成分が一般的にメンソールと呼ばれて使われています。ペパーミントはメンソール成分を持つしそ科の植物のうちの一つで、独特の風味があり、特にこの呼称を使われているものです。

 

メンソールも香料ブランド各社から販売されていますし、飽和にこだわらなければ、(いやむしろVapeで吸うことを目的に香料会社によって調整されているので、むしろ買った方がいいのかもしれません)日本円で30ml500円しないものが多いので、これもやたらめったら自作したいという人以外は作らずに香料を買うときに一緒にカートに入れてしまった方が良いかもしれません。W-23という商品や、TFAやFWからKooladaなどといった名称で売られています。

 

気を取り直して、とりあえず……メンソールは結晶です。

 

 

このあたりが安いです。上は50gで900円、下は100gで1280円です。メンソールは少ししか使わないので、これをひとパック使って飽和メンソールを作ると一年では使いきれないほどの量になると思われます。適度な小分け販売があれば、そちらを利用した方がいいかもしれません。

 

まず、30ml程度のガラスボトルを準備します。小さなジャムの空き瓶などでもいいでしょう。適当にメンソール結晶を入れ、PGをひたひたになるくらいに注げば終わりです。因みにメンソール結晶はVGには溶けませんので、PG100%を利用してください。これも振って溶けるというものではないので、溶けるまで放置します。1~2日で出来上がります。結晶が全て溶けてしまっていれば毎日少しずつ足します。溶け残りが浮くようになったら飽和状態となります。

ただしメンソールの飽和量は温度に左右されるため、冬場に作った方が良いです。夏に飽和させたものが冬には結晶だらけでがちがちになり、使うたびに湯煎などをして溶かさなければならなくなるからです。

こういったことから、あまり飽和にこだわる必要はないかもしれません。だいたい結晶を入れて結晶が浸かるか浸からないかくらいで出来上がりとした方がいいのかもしれません。

結論としては、自作にこだわらなければ買った方がいいものでしょう。

 

飽和メンソールが手についてしまった場合には、そのままどこにも触らずに水で洗い流してください。うっかり目の付近を触ってしまうとすーすーしすぎてヒリヒリします。また、飽和メンソール入りのリキッドを作ったあとなどに、手を洗わずにトイレに行くことも避けた方が無難です。すーすーします。むしろすーすーですめば幸いです。

これは舐めてみることは絶対にお勧めしません。ただの痛い汁です。

 

初めて自作したメンソールをリキッドに混ぜるときは、すこしずつ味見(味見用のアトマイザーが一つか二つ必要になるでしょう)をしながら足していきます。でないと、元の風味や香りをすべて押しつぶしてしまい、やたらすーすーするだけの残念なリキッドになってしまいます。それだけならよいのですが、使った香料によってはメンソールでつぶされるせいか、何とも言えない酷い臭いがする液体になってしまうことがあります。いくら数十円とはいえ、ニコチンが入った数日分のリキッドを捨てるのには少しだけ躊躇するのものです。