リキッドを自作する ~自分のレシピを作る アイスドピーチティー~

突然自分のレシピを作る……これは可能です。

ひとつの例を挙げれば、癖の強いブレのない香料(パイナップルやバナナ、あるいはいちごなど)にステビア、あるいはスクラロースを入れるだけで、ある程度「それっぽいものができてしまう」香料も実際に存在するからです。

 

しかしそれ以外になるとどうでしょう。

ピーチ、メロン、アップルやレモンは香料に甘味料を加えるだけでは、雰囲気を感じる事さえ非常に難しいと感じます。また、紅茶ベースのさっぱり味はまだしも、スティープ期間が一か月前後とされるタバコ風味などになると、さらに開発は難しくなるでしょう。

 

少し自分でも吸えるものができたので、一つ紹介したいと思います。

まず、イメージはハイリクさんのピーチアイスティーです。筆者が初めて市販リキッドを購入し、AIOで吸ってみたのがこのリキッドですので、思い入れがあります。しかし、全く同じものを作ろうとは思いませんでした。しかしこういう雰囲気のものを作りたいというイメージの根幹はここからきています。

まずは自力でイメージするスキルがないため、ここは思い切りイメージとして頼ることにしました。

さらにもう一つの理由は、アメリカなどではお茶系のレシピがほぼ存在せず、レシピ丸パクリで置き換えだけにはならないだろうからよい練習になるかもしれないと感じたからです。

 

単純に自分好みの味に調整して、結果だけを記すと以下のようになりました

7% TFA Sweet tea 

3% Capella Peaches and Cream 

2% FA Lemon Sicily

0.5% capella Super sweet

1% FA White peach

0.5% Ws-3

 

以下は筆者が取った手順です。

まず、ノートかE juiceレシピを簡単に保存できるのアプリを準備する必要があります。

 

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このようなソフトを利用すると簡単に計量と記録の保存ができます。

DLはこちらから。

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まず、TFAのSweetteaを買ってみました。これを中心に構成します。

推奨濃度は5%~10%

5%では香りが立たず、苦っぽい後味だけしか感じることができませんでしたので、7%まで増やしてみました。何となく薄い紅茶という感じがしたので、まずここで止めました。

 

次にピーチを選びます。

CapellaのPeach&Creamを選びました。本当はTFAのPeach Juicyの方が圧倒的に有名です。しかし筆者はどうしてもPeachJuicyが好きにはなれなかったのです。一般的にピーチと定義されている香料ではありますが、自分がピーチだと信じている香りの「ピーチ」ではなかったのです。自分さえよければよいので、Capellaにします。

2%から始めたのですが、紅茶と混じっておいしくない味になったので、いったん2%で止めて放置。何が足りないかを考えます。

 

全く甘味が感じられず、口の中が気持ち悪かったので、ここでスイートナーを入れることにしました。スイートナーは入れても0.5%~1%が理想だといろいろな記事で読みましたので、いったん0.5ストップします。

 

何となくおいしくなりましたが、味がのっぺりしています。さわやかさの欠片もない。

そこでレモンを入れたらおいしくなりそうな気がしたので、レモンを選びます。これはFAのLemane Sicilyを選びました。海外のYouruberが一番デキのいいレモンだと推していたこと、実際に購入してみて嗅いでみたところ、他のレモンよりも好みだった……それだけです。

この時点でだいぶさわやかになり、のっぺりと底に沈んでいたピーチの輪郭が出てきました。

 

しかしまだピーチの生っぽさが足りません。

そこでFAのWhitePeachを選びました。これはもう蓋を開けた時点で「これが筆者が考えるおいしいピーチ」という勝手なイメージに合致したからです。しかしフレッシュすぎ、メインの香料にするには薄すぎる印象を受けたので、あえて大まかな外枠ができてから入れようと決めていたものです。

これを0.5%混ぜてみたのですが、どうもピンときません。レモンとコンボで量を考えながら少しずつバランスがいい状態を作っていきます。

結果ホワイトピーチが1%、レモンが2%で落ち着きました。

 

あとは清涼剤かメンソールです。

初めて自作に手を付けたとき、フルーツの香料に飽和メンソールを入れて、フルーツの香りが全くしなかったただのスースーする変なにおいの甘い液を作ってしまった経験が生きました。清涼剤は下手に使うと、甘味料と同じく、リキッド全体の風味をすべて消してしまいます。その失敗を踏まえて徹底的に有名レシピで評価がいいフルーツメンソール系のレシピを作ってみたとき、ほとんどの人が0.5%前後しか使っていない、そしてそのくらいの濃さだとフルーツの香りをつぶさずに、ほんの少し薄い清涼感を得られると経験したことから量を決めました。

最小単位の0.5%で十分で他の香りがしっかりとたち、さわやかさが十分に際立ったためここで完成としました。

 

とても初めからこれを勘で作ることはできませんでした。どうしてもここにたどり着くまでに、公開されている人気レシピを数個作って自分の好みを探り、開発者の意図などを読み込んで、それを参考に香料を選んでみました。

 

これをパクリ……と呼ぶかどうかは微妙なところだと思います。極端な話をしてしまうと、例えば基礎学力はパクリなのか……という問題に行き当たりますが、基礎学力がなければ簡単な証明どころか買い物すらできません。そういう意味ではたくさんの問題を解く(たくさんのレシピを作ってみて考える)という行為はパクリのようであっても、計算ドリルのようなものであるような気がします。つまり必要最低限のことであると今のところは思っています。そしてこれはある一定のレベルで満足する(自分が趣味として楽しむ)ことが最終目的であれば、十分に機能する方法であると筆者は考えます。

 

さらにここから数種類の紅茶系のレシピを作りました。

アップルティー、トロピカルティーなどです。これもアップルだけではなく、アップルパイや数種類のアップルを組み合わせたり、数滴ずついろいろな香料を混ぜながらおいしそうな香りがするまで調整します。アールグレイは難しかったので今のところ保留です。

 

あくまでもド素人初心者の筆者が試してみておいしいと感じるものができた経験談です。参考になれば幸いです。