ベイパーズタン ~リキッドの香りがしない~

私たちが臭いを感じることができる部分は、特定の香りに対して慣れや疲れにをかじると脳がその機能を閉じることがあります。

これにより、よくある事例として、自分の体臭が分からなくなったり、喫煙者は自分の服についたたばこのにおいが分からなくなったりします。

同じようにリキッド(香料)にたいしてこれらの反応が起こることがあります。

 

例えばストロベリー系のリキッドを二週間~数か月吸ったとしましょう。このとき、リキッドを作っても、さっぱりイチゴの香りを感じることができなくなるということがあります。筆者にも経験があります。何となく口の中に酸味やえぐみのようなものが残るのですが、いちごの匂いがしません。香料を入れ忘れた、もしくは量を間違えたのかと思い、足したりしますが、一向にストロベリーの香りを感じることができません。こういった事象のことをベイパーズタンと言います。タンというと舌……つまり味覚が鈍くなるという印象がありますが、実は香りに対しても使います。

 

治療方法……というと語弊がありますが、感覚を取り戻すには、一定期間その香料を使ってあるリキッドを避けるという方法があります。人口の香り(香料)は分子構造の違いによって実際にはイチゴがないのにイチゴのような香りを作り出しています。そのため、似た構造の香料を一定期間避けることによって、脳の閉じられた回路のようなものを再び開くことができるそうです。

人によるそうですが、ストロベリーの場合にはメロンを、クリーム系(デザート系)の場合にはフルーツ類をしばらく続けるとよいそうです。

※詳しくは海外サイトをグーグルで検索すると、よりたくさんの記事を見つけることができます。香料の専門家の方が書いている記事も見ることができますので、詳細について知りたい方は自分で調べてみてください。

 

筆者は一時期ストロベリーをほとんど感じることができなくなっていました。そこでレモンヨーグルトのリキッドを作成して数週間吸ったところ、ストロベリーバナナシェイク(レシピサイトより)の味を驚くほど強く感じることができるようになりました。バナナミルクっぽい少し酸味のあるリキッドかと思っていたのですが、バナナとストロベリーのまろやかなブレンド感がたまらないリキッドであると知ることができたのです。

 

このように、自分の好みだけに固執して吸い続けると、ベイパーズタンを起こすことがあります。避けることはできませんので、おかしいなと思ったらこのように利用する香料を替えてみるなどの対応をとってみてください。

因みに筆者の場合、「違う味を交互に吸う」といったやり方ではベイパーズタンを防ぐことができませんでした。なってしまったその時に、ある程度の期間、感じられない香りの香料を一切断つことが一番のようです。